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けんちゃん
きょうりゅうものがたり

ぶん・しじょう かい  え・たなか ひとし

きのした けんたろうくん
2010年1月10日
おとうさん と おかあさん より

      
            1〜2P

1ねん2くみの
きのした けんたろうくんは
きょうりゅうが だいすきです。
ちいさなころ えいがでみたときは
すこし こわかったけれど
いまは たくさんのきょうりゅうのなまえを しっています。
ひとつずつあつめた もけいもたくさんあります。
けんちゃんは もけいをみていると
ほんもののきょうりゅうに あってみたいなと
いつもおもいます。
            
           3〜4P
あるひ けんちゃんは ひがししょうがっこうからかえってきて
きょうりゅうのほんを みていました。
そこは はくあきのもりのなかです。
もりのむこうには ひろいそうげんがひろがり
とおくに ハドロサウルスのむれが
ゆっくり あるいていきます。
あおいそらには プテラノドンがとび
アンキロサウルスが シダのはをたべています。
けんちゃんは まるでじぶんが
そのもりのなかに いるようなきがして
どきどきしながら そのえをみていました。

           5〜6P
すると 「けんちゃん。」と よぶこえがしました。
びっくりして こえのほうをみると
おたんじょうびのプレゼントの
もけいのプテラノドンが
けんちゃんをみて ニコニコわらっています。
「けんちゃんは きょうりゅうのことをよくしっているね。
だから ほんとうのぼくたちのなかまを
みてほしいんだ。まどのそとをみてごらん。」
まどをあけると
もけいだったプテラノドンが
いつのまにか7メートルもある ほんもののつばさを
ひろげています。
「さあ くびのところに つかまって。
きょうりゅうのくにに しょうたいしよう。」

           7〜8P
けんちゃんをのせた プテラノドンは
かぜにのって そらへのぼっていきます。
やがて ひがしずみ
プテラノドンは いっぱいのほしのなかを
すべっていきます。
けんちゃんは ここちよいかぜをほおにうけ
いつのまにか ねむってしまいました。
「けんちゃん おきて。
ここが はくあきのアメリカだよ。」
けんちゃんが めをさますと
「1おくねんも ねむってしまったのかな。」
とおもいました。


          9〜10P
けんちゃんが したをみると
ほんでみたのとおなじような
もりとそうげんが ひろがっています。
けんちゃんは うれしくてうれしくて
「あの おおきなイチョウのそばに おりよう!」
といいました。
おりてくるけんちゃんたちを
イグアノドンのむれが わになって むかえてくれました。
「ようこそ けんちゃん。
みんなで きみのくるのをまっていたよ。
これから ぼくたちのなかまにあいにいくよ。
さあ ぼくのせなかにのって。」


         11〜12P
イグアノドンは けんちゃんをのせて
そうげんを はしりはじめました。
くらく ぶきみなもりや
いわだらけのおかをこえると
おおきな みずうみにでました。
ここは きょうりゅうたちの みずのみばです。
たくさんの きょうりゅうたちが
みずをのんだり シダのはをたべたりしています。
きょうりゅうの こどもたちも
たのしそうに はしりまわっています。
イグアノドンは けんちゃんを
トリケラトプスのこどものまえで おろしてくれました。


         13〜14P
「こんにちは けんちゃん。なにをして あそぼうか。
そうだ ほら あそこに ぼくたちのなかまで
いちばんおおきな ブラキオサウルスのおじさんがいるよ。
あたまに のせてもらおう。」
ブラキオサウルスは ながいくびをおろして
けんちゃんを あたまにのせてくれました。
ゆうえんちでのった かんらんしゃよりもたかく
そらまで とどきそうです。
「けんちゃん。あのきのてっぺんになっている
あかいきのみを たべてごらん。」
そのきのみは アイスクリームよりも チョコレートよりも
もっとおいしくて
たねは あおいほうせきのように かがやいていました。


      15〜16P
「こんどは うみにいってみよう。」
イグアノドンは けんちゃんを のせて
そうげんのむこうの けむりをふきあげている やまをこえて
いきました。
すると そこは
あおいうみが まぶしく ひろがっていました。
「ぼくたちの ふるさとだよ。」
イグアノドンが いいました。
「アンモナイトも カブトムシも
けんちゃんたちにんげんも ちきゅうにすんでいる
すべてのせいぶつが このうみで うまれた
おなじそせんから しんかしてきたんだ。」

けんちゃんは およぎのとくいな
エラスモサウルスと いっしょに
ガラスのように すきとおった はくあきのうみを
およぎまわりました。 


      17〜18P
およぎつかれた けんちゃんが
すなはまで やすんでいると
むこうのくさむらから
かわいいなきごえが きこえてきました。
けんちゃんが のぞいてみると
マイアサウラのあかちゃんが ないているのでした。
「もうすぐ おかあさんが かえってくるから なかないで。」
けんちゃんが いったとき
やわらかくて おいしそうなくさを くわえた
おかあさんが かえってきました。
そして ないているあかちゃんを はなで やさしく なでました。
あかちゃんは なきやむと
おかあさんが もってきたくさを
おいしそうに たべはじめました。


      19〜20P
やがて あかいおおきなひが うみにしずみ
ゆめのようなほしぞらが ひろがりました。
「こんどは あばれんぼうの ティラノサウルスに
あいにいくよ。」
けんちゃんは ティラノサウルスに あえるとおもうと
むねが どきどきしました。
せかいで いちばんつよいきょうりゅう・・・。

でも プテラノドンといっしょならだいじょうぶ。
あさひのなかから ティラノサウルスの
きょだいなからだが すがたを あらわしました。
けんちゃんは こわくなって きのうえの
プテラノドンを みあげました。
プテラノドンは「だいじょうぶ。」とうなずいてくれました。
こんなに おおきくても けんちゃんとおなじ
まだ こどものティラノサウルス だったのです。


      21〜22P
ひが たかくのぼると
きょうりゅうのなかまたちが あつまってきました。
そして ひろいそうげんで うんどうかいが はじまりました。
かけっこで いちばん すばしっこいディノニクス。
つなひきは ちからもちのトリケラトプス。
みんな とてもたのしそうに そうげんを はしりまわりました。
あんまり おもしろくて けんちゃんは じかんのたつのを
すっかり わすれてしまいました。

くさのうえに プテラノドンの おおきなかげが うつりました。
「けんちゃん そろそろ かえらないと。
みんなに おわかれをしよう。」
「とても たのしかった。きっと またくるからね。
こんどは ともだちの れなちゃんや ちなつちゃんも
つれてくるよ。」
けんちゃんをのせた プテラノドンは
みんなのうえを なんども なんども せんかいして
さようならを いいました。


      23〜24P
けんちゃんは プテラノドンのせなかで
いつのまにか ねむってしまいました。

まどからはいる さわやかなかぜで
もけいのプテラノドンが ゆれています。
「なーんだ ゆめを みていたんだ。」
けんちゃんは いすから たちあがると
おおきく のびを しました。
すると ポケットのなかで かちりと おとがしました。
「あれ なんだろう?」

けんちゃんの てのひらには
プラキオサウルスの あたまにのって たべた
あのくだものの あおいたねが ふたつ
きらきら ひかっていました。


(白紙のページに3行のメッセージが入ります)

    けんちゃん


いつもげんきなけんちゃん
たくさんぼうけんして
もっともっとドキドキしようね。


   おとうさん と おかあさん より




                 25〜28P






恐竜図鑑が
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